大学で社会福祉士目指してるけど、就職ってどんな所があるの?
働きながら社会福祉士を取得し転職を考えているけど、転職市場ってどうなの?
現役社会福祉士として働いてる私が、社会福祉士の資格習得後の就職・転職を経験し感じた事、社会福祉士の市場価値について書いています。
記事を読むメリット
・資格取得前には気づけない、社会福祉士の置かれている現状が分かります!
・社会福祉士取得後の就職先のイメージが出来るようになります!
社会福祉士の主な就職先
社会福祉士は、福祉業界では汎用的な資格なので就職先は沢山あります。主な就職先を見てみましょう。
・社会福祉協議会
社会福祉士といえば、社協!社会福祉士を目指す方の就職先は大体こちらをイメージしてませんか?社会福祉士資格取得後に試験(SPI等)突破が必要で難易度高め。
新卒採用を目指すには、社会福祉士試験と試験(SPI等)を同時期に受ける事になるので、大学生なら2〜3年生から準備が必要。
※試験には年齢制限ある為、受けれない場合があります。
就職チャート)社会福祉士取得→試験(SPI等)→就職
・役所関連(県・市町村役場・福祉事務所・児童相談所)
安定した福利に給与が見込める社会福祉士の就職でかなり人気ではないでしょうか?
社会福祉士取得後、公務員試験の突破が必要となり難易度は高め。
新卒採用を目指すには、社会福祉士試験と公務員試験を同時期に受ける事になるので、大学生なら2〜3年生から準備が必要。
※試験には年齢制限ある為、受けれない場合があります。
就職チャート)社会福祉士取得→公務員試験→就職
・医療関連
大きな病院だと、入院患者や家族の相談・退院調整を行う係(MSW)として配置されています。
学校等で名前が出る社会福祉士の代表的な仕事の1つだと思います。
特に試験等はなく、面接のみで就職でき難易度は低め。
就職チャート)社会福祉士取得→面接→就職
・司法関連
刑務所・少年院・保護施設などがあり、社会福祉士の就職先としはあまり知られていないかもしれません。
特に試験は無く、面接等で済みますが業務経験を重視する傾向が強い為、就職難易度は高い。
就職チャート)社会福祉士資格取得→実務経験3年以上→面接→就職
・施設関連(児童・高齢者)
児童・高齢者デイサービスや施設などがあり、業務内容は介護士と同じ様に現場で利用者と触れ合う業務が多い所がポイントです。
特に試験等はなく、面接のみで就職でき難易度は低め。
就職チャート)社会福祉士取得→面接→就職
・学校関連
大学や専門学校などでの講師や研修講師などがあり、一般企業に就職するイメージと同じです。
特に試験等はないと聞きますが、業務経験や講師・研修の資格が必要となります。
就職チャート)社会福祉士取得→実務経験10年以上→講師・研修資格取得→面接→就職
・フリーランス
友人は、成年後見人等の業務で生計を立ててる様です。
成年後見人は今後確実に需要は増えていくと考えます、しかし業務が多岐に渡り管理も大変なので利益が出るのかは不明。
成年後見人業務以外には、各福祉分野の総合相談を行う事もあるそうです。
社会福祉士の就職の現実
社会福祉士は業務独占ではない為、他の専門職で業務をカバーできるので需要が低い傾向があります。その為、正職員枠の募集はかなり少なく基本は嘱託・臨時職員での募集となります。
そもそも正職員枠が少ない問題
役所福祉専門職/正職員(1〜2名)、嘱託・臨時職員(1~5名)
社会福祉協議会/正職員(1〜2名)、嘱託・臨時職員(1~2名)
司法関連/正職員(なし)、嘱託・臨時職員(1~2名)
医療)各病院/正職員(なし)、嘱託・臨時職員(1~5名)
学校関連/正職員(なし)、嘱託・臨時職員(1~2名)
施設関連/正職員(沢山)、嘱託・臨時職員(沢山)
上記の通り、人気の役所や社協は競争率が高く試験も簡単ではなく、更に年齢制限もある事から試験を受ける回数も限られる。
また、社会福祉士の募集枠は嘱託・臨時職員枠。役所・社協・医療は特に臨時枠が多いので、正職員を目指す方はパッと見で「就職枠多いじゃん!」と考えないようにしましょう。
社会福祉士は資格保持者も多く、業務独占ではない=市場価値は低い
私は、就職するまで社会福祉士は特別な資格だと思っていました。
学校では「社会福祉士は少なく需要もある!」「社会福祉士は専門的な仕事で必要とされている!」と言われていませんか?
実は、児童・障害・介護・福祉等の業界では社会福祉士は珍しい資格ではありません。
結構他の専門職もオマケ感覚で社会福祉士資格を持っています。
衝撃だったのは、歯科衛生士を取りつつ、社会福祉士を取った新卒の方がいました。
取得が簡単な資格の部類に入るので、資格保持者が沢山います。
現場では少ない所か余ってます。
社会福祉士の専門学科を出たので、専門的な仕事がある!と考えていました。
社会福祉士は名称独占であり業務独占ではないと言う事がポイントです。
名称独占は、この資格の人しか名前を使えません。(独占的に名乗れる)
しかし、名称独占である社会福祉士業務は社会福祉士以外でも業務可能です。
社会福祉士業務をこなす上で、社会福祉士である必要がないのです。
実際に私が就活中に医療系経営陣の方に言われた事
私が、社会福祉士となり転職エージェント(友人)の伝手で関西某大病院で経営陣の方と直接面談をした事があります。
エージェントの紹介ともあり、履歴書は見て貰えましたが
「社会福祉士は、巷に溢れている。」
「実務経験5年以上なんて沢山いる、未経験を取るメリットはない。」
「臨時で枠を設けているのは体裁上、看護師でも代わりに業務出来るのにわざわざ正職員枠を取る理由がない。」
「同じ国家資格なら、看護師か介護士なら喜んで取るが、社会福祉士はいらない。」
と断られてしまいました。
当時かなりショックでしたが、今思うと私の様な未経験者に現実を教えて頂き感謝しています。
社会福祉士は汎用性が高い良い資格
業務独占ができず残念な資格に見える社会福祉士ですが、実は他の資格とは違い汎用性の高さが特徴です。
嘱託・臨時職員でなら、行政・医療・児童・障害・介護・福祉業界なら基本何処でも仕事があります。各分野を転々とし、自分に合った分野・業務を探す事が可能。
例えば、
嘱託・臨時職員で介護施設に就職→実務経験を積みケアマネージャーにスキルアップ!
なんて事も可能な資格です。
汎用性が高く伸びしろがあり多方面で活躍できる資格なので、取ってて間違いない資格です。
就職アドバイスをするなら
社会福祉協議会に挑戦したいなら、一旦嘱託・臨時職員で就職し正職員採用試験を受け続ける事を勧めます。筆記試験突破後は社会福祉協議会と面談となるので、現場職員は有利と噂が・・
ワーカーや相談員枠を目指すなら、
児童業界なら児童施設や事業所をお勧めします。相談員枠が目指せるからです。
障害業界なら障害施設や作業所をお勧めします。相談員枠とプランナー枠を目指せるからです。
介護業界なら介護施設や包括支援センターをお勧めします。相談員枠や正職員が目指せるからです。
まとめ
社会福祉士という資格は、
・取得も簡単な部類で、沢山の資格保持者が現場に溢れている。
・業務独占ではないので業務上社会福祉士必須の場面が少なく市場価値は低い。
・汎用性が高く、多方面で活躍出来る資格なので取ってて間違いない資格です。
社会福祉士は取ってからが勝負!
他の資格も取得し重ねて強くなろう!
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