2024年8月21日に、FOMC議事録が出ました。
今回は、FOMC議事録の見どころなどについて書いていきたいと思います。
FOMC議事録を確認することで、委員会の雰囲気などが分かるのでしっかり確認しましょ!
まずは、結論
2024年8月21日に、FOMC議事録が出ました。
①金融市場と公開市場の操作について
②経済状況について
③財務状況について
④経済の見通しについて
⑤現状と経済見通しへの参加者の意見について
⑥今後の方針について
についてコメントが書かれていました。
今年度に1回は利下げして、来年以降様子見ながら更に利下げですかね?
FOMC議事録について
2024年8月21日にFOMCの議事録公開がありました。他のサイトで議事録についての記事があるので確認しましょ!
出典元:米国連邦準備制度理事会公式HP 記事リンク→2024/8/21(FOMC議事録)
①金融市場と公開市場の操作について
FOMCの議事録では、会合間期間中に金融市場が緩やかに緩和されたことが報告されています。特に、名目国債利回りの低下や株価の上昇が金融条件の緩和に寄与しており、政策金利の引き下げ期待が市場に広がっています。
また、一部の先進国経済では、インフレ進展の兆候により政策金利の引き下げが予想されていますが、日本銀行に関しては今年中に引き締め政策が予想されています。
委員会は、デスクの国内取引を承認し、外国通貨での介入操作は行わなかったことも報告されています。
②経済状況について
FOMC議事録によると、2024年に入ってからのアメリカ経済は堅調に進展しているものの、成長ペースは2023年後半と比べて遅くなっています。労働市場は引き続き緩和されており、失業率はわずかに上昇しましたが、依然として低水準にあります。インフレは前年より低下していますが、まだやや高めの水準です。
第2四半期のGDP成長は堅調でしたが、純輸出は成長を押し下げる要因となりました。世界的には、中国の経済減速や欧州・ラテンアメリカでの厳しい金融政策が経済成長を抑制しています。インフレの動向は地域によって異なり、先進国経済ではインフレがわずかに低下、新興市場経済では一部上昇しています。
③財務状況について
政策金利の見通し: 市場では、2025年初頭までにより大きな政策緩和が行われる可能性が高まっていると予測されている。これに伴い、名目国債利回りは全体的に下落し、特に短期の利回りでの下落が顕著だった。
株式市場とクレジット市場: 株価指数はわずかに上昇し、社債の利回りスプレッドは変わらず低水準を維持。借入コストは依然として高止まりしており、クレジット供給は企業規模によって異なり、大企業向けには容易、小企業向けにはタイトな状況が続いている。
金融システムの安定性: 米国の金融システムの脆弱性は引き続き顕著であり、特に資産のバリュエーションと金融機関のレバレッジに対するリスクが存在している。
④経済の見通しについて
成長見通し: 2024年後半の経済成長は、予想よりも弱い労働市場の影響で下方修正されました。2025年初めの生産ギャップは狭くなるが、完全に閉じることはないと予想されています。
インフレ予測: インフレ率は徐々に低下し、2026年までに約2%に達すると予想されています。
リスク評価: インフレ予測に対するリスクはやや上振れしていますが、その程度は以前より小さいです。実質活動の予測に関するリスクは、需要減速の可能性から下方に偏っていると見られています。
⑤現状と経済見通しへの参加者の意見について
インフレの進展: インフレは過去1年間で緩和されたが、依然として高い水準にあり、価格設定力の低下や経済成長の減速が今後もインフレを押し下げると予想されています。
労働市場: 労働市場の条件は改善しており、賃金成長も減速しています。
経済活動: 実質GDP成長率は減速したものの、消費支出や企業の固定投資に支えられて堅調に推移しています。
家計セクター: 低所得層の家計は生活費の上昇に困難を抱えており、消費支出も減速しています。
金融の安定性: 銀行システムは健全であるが、サイバーリスクや非銀行金融機関との相互接続性に関連するリスクが指摘されています。
金融政策の見通し: 追加のデータが必要とされ、早すぎる政策緩和がインフレの再燃を引き起こすリスクがあると指摘されています
⑥今後の方針について
経済活動の拡大が続いている一方で、雇用増加は鈍化し、失業率は上昇しましたが依然として低い水準にあります。インフレは過去1年間で緩和されたものの、まだやや高い状態にあり、最近では2%のインフレ目標に向けた進展が見られました。
委員会は、長期的に最大雇用と2%のインフレ達成を目指すために、フェデラルファンド金利の目標範囲を5-1/4から5-1/2パーセントに維持することを決定しました。金利の調整については、受け取るデータやリスクバランスを慎重に評価する方針です。インフレが2%に持続的に向かっていると確信するまで、金利を引き下げることはないとしています。
また、米国債、機関債、住宅ローン担保証券(MBS)の保有削減を継続することも決定しました。委員会はインフレ目標への強いコミットメントを確認し、金融政策の適切な姿勢を評価する際に経済見通しやリスクの変化を注意深く監視する意向を示しました。
この方針に基づき、ニューヨーク連邦準備銀行は市場操作を実施し、具体的にはフェデラルファンド金利の目標範囲内の維持や、債券のロールオーバー、MBSの再投資などを行う指示が出されました。
FOMCでは、経済が冷え込んだ!と判定したって事ですね!
まとめ
今回は、2024年7月のFOMC議事録について書いていきました。
FOMCでは、米国経済の冷え込みを各指標で確認できたとしています。
今後は、いつ利下げ・どれくらいの期間・どれくらいの量を利下げをするのか?に注目が集まります。
来月のFOMCは利下げ発表がくるかもしれませんね!ワクワクですわ!
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