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ブラジルETFが急騰!大統領選で何が起きた?株高・レアル高の背景を解説【2026年10月】

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2026年10月5日、ブラジルの金融市場が大きく動きました。

代表的な株価指数であるボベスパ指数は前日比7.7%高の206,911.89ポイントまで上昇し、終値として過去最高値を更新。1日の上昇率としては2020年3月以来の大きさとなりました。

ブラジルレアルも対ドルで約4.1%上昇し、米国市場で取引されるブラジル関連株も軒並み急騰しています。

きっかけとなったのが、10月4日に行われたブラジル大統領選挙の第1回投票です。

右派のフラヴィオ・ボルソナロ氏が47.03%を獲得して首位となり、45.16%だった現職のルラ大統領を上回りました。

しかし今回のブラジル株急騰は、単純に「右派候補が選挙でリードした」だけでは説明しきれません。

同時に行われた議会選挙でも右派勢力が大きく議席を伸ばしたことで、

「政権交代の可能性」と「政策を実行できる可能性」が同時に高まった

と市場が評価したことが重要だと考えています。

チキチキン
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ブラジル大統領選の結果から、ブラジル株・レアルが急騰した理由、そして10月25日の決選投票までに確認しておきたいポイントを整理しましょ!

【今回のポイント】

・フラヴィオ・ボルソナロ氏が47.03%を獲得し、第1回投票で首位

・事前調査ではルラ氏が約3ポイント先行すると予想されており、大きな選挙サプライズに

・ボベスパ指数は7.7%上昇し、過去最高値を更新

・ブラジルレアルも対ドルで約4.1%上昇

・ボルソナロ氏の自由党(PL)が上下両院で大幅に議席を増やした

・市場では財政規律や改革への期待が高まった

・ただし財政改革の実現性には大きな不確実性が残る

・10月25日の決選投票までは政治ニュースによる大幅な値動きに注意が必要

【ブラジル大統領選で何が起きた?】

ブラジル選挙管理当局(TSE)が発表した、99.99%開票時点での結果は次の通りです。

候補:フラヴィオ・ボルソナロ
得票率:47.03%
得票数:56,104,268票

候補:ルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ
得票率:45.16%
得票数:53,876,617票

どちらも過半数に届かなかったため、10月25日に決選投票が行われます。

重要なのは、単にボルソナロ氏が1位になったことではありません。

Reutersによると、選挙前の民間世論調査では、ルラ氏が第1回投票で約3ポイント先行すると予想されていました。

しかし実際には、逆にボルソナロ氏が約1.9ポイント上回りました。

つまり、

「ルラ氏が小幅リード」という事前予想
↓
「ボルソナロ氏が約2ポイントリード」という結果

への大きな予想修正が発生したことになります。

これが今回のブラジル資産急騰の出発点です。

【ブラジル株・レアルはどう動いた?】

選挙翌日の10月5日、ブラジル市場では株式だけでなく、通貨や債券にも大きな動きが発生しました。

ボベスパ指数は7.7%上昇して206,911.89ポイントで終了。

終値として過去最高値を更新し、1日の上昇率としては2020年3月以来最大となりました。

個別株・米国上場銘柄でも、

・Petrobras:約8%上昇
・Bradesco:13%超上昇
・XP:33%上昇
・Nu Holdings:13%上昇
・StoneCo:20%超上昇
・PagBank:20%超上昇

と、大幅な上昇が相次ぎました。

さらにブラジルレアルは対ドルで約4.1%上昇。

ブラジル政府債務の信用リスクを示すCDSも約20ベーシスポイント低下し、ブラジルの国際債も上昇しています。

つまり今回は単純な株高ではありません。

株式上昇
+
通貨上昇
+
国債上昇
+
信用リスク低下

という形で、ブラジル資産全体に対する市場評価が一気に改善しました。

【なぜブラジルETFは急騰したのか?】

ここからは、確認できた事実をもとに考えてみます。

今回の値動きは、

大統領選の予想外の結果
+
議会選挙での右派躍進
+
財政改革への期待
+
金利低下期待
+
ブラジルレアル高

という複数の材料が重なった結果だと考えています。

特に重要なのが「財政政策に対する市場の期待」です。

ボルソナロ氏は債務抑制、歳出削減、民営化、税制見直しなどを掲げています。

市場では、政権交代によって財政規律が強まるとの期待が高まりました。

実際にブラジル政府のCDS低下や国債上昇という値動きは、単なる株式市場の期待だけではなく、ブラジル政府の財政・信用リスクに対する評価まで変化したことを示しています。

また、J.P. Morganは選挙後、ブラジル株の投資判断を「オーバーウエート」に引き上げています。

ただし重要なのは、

財政が改善したのではなく、「改善するかもしれない」という期待が価格に反映された段階

だということです。

【実は大統領選だけではない。「議会」がかなり重要】

今回の市場反応を考えるうえで、大統領選と同じくらい注目したいのが議会選挙です。

同時に行われた議会選挙で、ボルソナロ氏の自由党(PL)が大きく勢力を拡大しました。

上院
選挙前:15議席
選挙後:28議席

下院
選挙前:98議席
選挙後:121議席

さらにReutersによると、中道右派まで含めると、下院で約250議席、上院でも30議席を超える勢力になると予想されています。

これは金融市場にとってかなり重要です。

仮に市場が好む大統領が誕生しても、議会の支持を得られなければ、歳出改革や税制改革などは進みません。

今回は、

「ボルソナロ氏が大統領になる可能性が高まった」

だけでなく、

「大統領になった場合、政策を実行できる可能性まで高まった」

という2つの変化が同時に発生しました。

今回のブラジル株急騰を理解するうえで、大統領選の得票率と同じくらい重要なポイントだと考えています。

【なぜドル建てブラジルETFはさらに大きく上がるのか?】

ブラジルETFを考えるうえでもう1つ重要なのが為替です。

今回、

ブラジル株:約+7.7%

に加えて、

ブラジルレアル:約+4.1%

となりました。

ドル建てでブラジル資産を見る投資家にとっては、ブラジル株そのものの上昇だけでなく、レアル高もプラスになります。

単純化すると、

1.077 × 1.041 ≒ 1.121

となり、株価と為替だけならドルベースで約12.1%の上昇要因になります。

もちろん実際のETFの値動きは、指数構成、ETFの需給、取引時間などによって完全には一致しません。

それでも、ドル建てブラジルETFが現地株以上に大きく上昇する仕組みを理解するには、

「ブラジル株高+ブラジルレアル高」

という二重効果を押さえておく必要があります。

【市場は何を織り込み始めたのか?】

ここからは私自身の分析です。

今回の市場の動きを単純化すると、次のような期待が形成されたと考えられます。

ボルソナロ氏の勝利確率上昇
↓
議会でも右派勢力拡大
↓
財政改革・歳出抑制への期待
↓
財政リスクプレミアム低下
↓
国債価格上昇・市場金利低下期待
↓
企業の資金調達環境改善への期待
↓
ブラジル株・レアルの再評価

ただし、この流れはまだ「市場が期待しているシナリオ」です。

実際に財政改善が確認されたわけではありません。

【「ボルソナロ勝利=財政改善」とは限らない】

ここは今回の上昇相場に対する重要な反証です。

Reuters Breakingviewsは、現在の市場が財政改善を先取りしすぎている可能性を指摘しています。

ボルソナロ氏は資産売却、民営化、歳出ルール強化、税制優遇の見直しなどによって、18カ月でGDP比1.5%程度の財政調整を目指しています。

しかしブラジルの政府予算は、社会保障、年金、公務員給与など削減しにくい支出の割合が非常に大きく、裁量的に削減できる歳出は限られています。

そのため、

選挙に勝つ
≠
改革法案が成立する
≠
財政赤字が縮小する
≠
政府債務が安定する

という点には注意が必要です。

今回の市場は、この途中にある複数のハードルをかなり楽観的に評価している可能性があります。

これはブラジルETFを保有するうえで忘れたくないリスクです。

【10月25日の決選投票はどうなる?】

最大のイベントは10月25日の決選投票です。

第1回投票では、

ボルソナロ氏:47.03%
ルラ氏:45.16%

と、差は約1.9ポイントしかありません。

そして選挙翌日から、すでに候補者間の支持争いが始まっています。

右派候補だったRonaldo Caiado氏(第1回投票2.18%)とRomeu Zema氏(0.27%)は、ボルソナロ氏支持を表明しました。

一方で、Augusto Cury氏(2.89%)とRenan Santos氏(2.24%)は、どちらの候補も支持しないとしています。

単純に第1回投票の票を足し算することはできませんが、Caiado氏とZema氏の支持表明はボルソナロ氏にとってプラス材料です。

ただし、これだけで「ボルソナロ氏の勝利が確定した」と判断するのは早いでしょう。

今後特に確認したいのは、

・決選投票の世論調査
・第1回投票で敗退した候補の支持表明
・中道・無党派層の動向
・ボルソナロ氏の具体的な財政政策
・経済閣僚候補
・ブラジルレアル
・国債・金利先物
・ボベスパ指数
・ブラジルETFへの資金流入

です。

【ルラ陣営も財政面で市場を意識】

ルラ陣営にも動きがあります。

Reutersによると、ルラ大統領は再選した場合、ジェラルド・アルキミン副大統領を財務相に起用する案を検討しています。

アルキミン氏は中道寄りで経済界との関係も持つ政治家であり、今回の動きには財政面での信頼性を高め、中道票を取り込む狙いがあると報じられています。

これは市場を見るうえでも重要です。

決選投票までの相場を、

「ボルソナロなら株高、ルラなら株安」

という単純な二択で考えるべきではありません。

ルラ陣営が財政規律を意識した政策や人事を具体化すれば、「ルラ再選時の財政リスク」を市場が再評価する可能性もあります。

ここから決選投票までは、候補者の支持率だけでなく、両陣営がどのような経済政策を提示するかも重要になります。

まとめ:ブラジルETF急騰の本質は「政治リスクプレミアムの低下」

今回のブラジルETF急騰は、

「選挙で右派候補が勝ったから」

だけではありません。

市場が反応したのは、

予想以上に強かったボルソナロ氏
+
右派勢力の議会躍進
+
財政改革への期待
+
市場金利低下への期待
+
ブラジルレアル高

が同時に発生したためだと考えています。

特に重要なのは、大統領選と議会選挙が同じ方向に動いたことです。

市場から見れば、「政権交代の可能性」だけでなく、「政権交代した場合に改革を実行できる可能性」まで上昇しました。

その結果、株式だけでなくレアル、国債、CDSまで同時に動いたと考えると、今回の大幅上昇をかなり説明しやすくなります。

一方で、まだ実際に起きたのは選挙結果と市場価格の変化です。

財政赤字が改善したわけでも、政府債務が減少したわけでも、政策金利が下がったわけでもありません。

今回の上昇は、

「ブラジル経済が突然改善した」のではなく、「将来の政策変更への期待によって政治・財政リスクプレミアムが急低下した局面」

と捉えるのが妥当だと考えています。

そして期待が大きく織り込まれたからこそ、決選投票の世論調査や財政政策が期待に届かなければ、逆方向への値動きも大きくなる可能性があります。

チキチキン
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ブラジルETFを保有している私としても、10月25日の決選投票まで引き続き追っていきたいと思います!ドキドキですわ!

【参考・引用元】

・ブラジル選挙管理当局(TSE)
2026年大統領選挙 第1回投票結果

・Reuters
Brazil markets’ Bolsonaro rally sends stock exchange to record high
2026年10月5日

・Reuters
Right-wing wave in Brazil’s Congress boosts Bolsonaro camp ahead of presidential runoff
2026年10月5日

・Reuters
Bolsonaro wins endorsements from right-wing rivals for Brazil election runoff
2026年10月5日

・Reuters Breakingviews
Brazil’s right-wing return fuels a fiscal mirage
2026年10月5日

・Reuters
Brazil’s Lula weighs VP Alckmin as next finance minister to woo centrist voters
2026年10月5日

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